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タキシードは買うもの?借りるもの?


結婚式やパーティーで着るタキシード。


多くの方が、

まずレンタルを思い浮かべると思います。


「一度しか着ない」

「保管に困る」

「買うほどではない」


これは、これまで多くのオーダースーツ店や

フォーマル専門店でも語られてきた、

極めて自然な考え方です。


実際、レンタルが合理的なケースも

少なくありません。


では、タキシードは本当に

“借りるもの”なのでしょうか。





私自身もレンタルを検討しました


実は私自身も、結婚式を挙げる際には

レンタルタキシードをいくつか見ました。


仕事柄、どんなクオリティのものが

用意されているのかは

一度きちんと確認しておきたかったからです。


ただ、そのとき正直に感じたのは、

「これは着られないな」という違和感でした。


サイズの問題だけではありません。

生地の質、仕立ての精度、全体のバランス。

当店のオーダーで作る服と比べると、

品質の差は明らかでした。




レンタルの合理性と

どうしても残る違和感


レンタルタキシードの最大の利点は、

手軽さです。


・当日着て、返すだけ

・サイズ選択が簡単

・費用が明確


短時間の着用であれば、非常に合理的です。

ただし、テーラーの立場から見ると、

サイズと構造の制約はどうしても残ります。


肩、胸、袖、着丈。どこかに必ず

「合わせきれない部分」が出る。


写真に残ったとき、後から見返したとき、

「もう少しきちんと着られたかもしれない」

そう感じる方がいるのも事実です。





オーダータキシードも

「一度きり」になりやすい理由


では、オーダータキシードはどうでしょうか。

オーダーであれば体型に合わせて仕立てるため、

見た目も着心地も大きく改善されます。


特別な一日のための服として、

満足度が高いのは間違いありません。


それでも現実には、

オーダータキシードであっても

「一度きり」

で終わってしまうケースが少なくありません。


理由はとてもシンプルです。


多くの方が最初から、

・タキシードはその後着るものではない

・式が終わったらタンスの肥やしになる

と分かっているからです。


結婚式が終わったあとに

タキシードを着る場面はほとんどありません。


その結果、

オーダーで作ったにもかかわらず、

出番のない一着になってしまいます。



「拝絹を外すだけ」の

リメイクが抱える問題


タキシードをスーツに直す際、

よく行われるのが

「拝絹を取り外すだけ」のリメイクです。


一見すると、合理的で簡単な方法に見えます。


ですが、これはテーラー視点では、

タキシードとしても、スーツとしても

中途半端になりやすい。


なぜなら、取り外しが前提の拝絹は、

そもそもタキシードとして

完成度が下がるからです。


本来、拝絹は前見頃と一体で設計され、

ラペルの返りや立体感を支える重要な要素。


それを「後から外せる前提」にすると、

タキシードとしての緊張感や品格が弱くなります。





TENのタキシードが

“二度完成する”理由


TENでは、最初から

スーツに直すことを前提にはしていません。


まず大切にしているのは、

タキシードとして一切妥協しないこと。


拝絹も、取り外しを前提としない、

タキシードとして正しい仕様で仕立てます。


そのうえで、スーツにリメイクする際には、

前見頃ごと取り替える

という、手間もコストもかかる方法を選びます。




前見頃取替のメリット


前見頃を取り替えるという方法を取ることで、

単にタキシードをスーツに

精度高くお直しできるだけでなく

デザインそのものを変更することができます


たとえば、

シングルブレストをダブルブレストに

ピークドラペルをノッチドラペルへ

変更することも可能です。


これは、拝絹を外すだけの

リメイクでは実現できません。


前見頃とラペルの設計自体を作り直すからこそ、

式当日はタキシードとして、

式後は違和感のないスーツとして

成立させることができます。





もしレンタルと同じくらいの価格だったら


そして、ここでよく聞かれるのが価格の話です。


実際に見ていくと、レンタルタキシードの価格と、

TENでオーダーするタキシードの価格が、

ほとんど変わらないケースが多いです。


もし同じくらいの金額で、

体型に合い、写真にもきれいに残り、

さらにその後スーツとして着続けられるとしたら

どちらが合理的でしょうか。




結論として


タキシードは、借りるのが正解な人もいます。

買う必要のない人もいます。


ただ、

・特別な一日をきちんとした服で迎えたい、

・その後も質の高いスーツとして着続けたい。


そう考える方にとっては、「買う」という選択が、

実は一番納得感のある答えになることもあります。


TENのタキシードは、

一度きりの服ではありません。


まず完璧なタキシードを作り、

その後、完璧なスーツに仕立て直す。

その手間を惜しまないこと。


それが、私たちがこの提案を続けている理由です。




 
 
 

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